【おすすめ作品】伊坂幸太郎作品の魅力とは?【ほぼ全作読んだ私が解説】

本&映画

こんにちは。本ブログ『Lin@文化論』の筆者、Linです。

大人気作家、伊坂幸太郎さん。彼の作品は多くが映像化されていたり、熱狂的なファンが付いていたりして、現代を代表する作家の1人といって間違いないでしょう。

私も彼の作品を読み始めて8年くらいになりますが、ハズレがないのでどの作品もクオリティに安心して楽しむことができます。

今日は、そんな伊坂作品の大ファンの私が、伊坂作品の魅力とは何か、伊坂作品の初心者の方にオススメする作品についてまとめましたので、読んでいただけると嬉しいです。

対象読者

・伊坂幸太郎がなぜ人気なのか知らない方

・これから読もうとしているけど、どれから読めば良いかわからない方

・伊坂作品のオススメを知りたい方

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伊坂作品の魅力

ここからは、まだ伊坂作品を読んだことがないと言う方に向けてのコメントになります。少しでも私の伊坂作品への愛が伝われば嬉しいです。

「理由なく、ただそれが好きだから、好き」という感覚はとても素晴らしいと思います!

が、今回はあえて魅力をピックアップしてみますね。

登場人物全員にくまなく注がれる視線

このポイントが、伊坂幸太郎先生の最大の凄さだと個人的に思っています。

小説なら往往にしてそうですが、登場人物って結構出てきますよね。

彼の作品中でも、主人公が色々な人間と接触するのですが、脇役もかなり個性が強い人が多く、忘れた頃に再登場したりします。それぞれの思惑に裏付けが存在していて、緻密に練られた作品の完成度は毎回驚くほかありません。

主人公は割と普通の人の場合が多いような気がします。彼(伊坂作品の主人公はほぼ男性)は周りの人間の奔放さに翻弄されながら精一杯生きていく人物、という位置付けが多いです。

会話の軽快さ

登場人物が非常に知的だし、ウィットに富んでいて会話のテンポがとても心地いいです。誤解を恐れずに言えば、それを体感するためだけに読んでもいいくらいの作品も多いですよ。

個人的に気に入っているのは、敢えて文字数を統一して視覚的な遊び心を加えてある4行ほどの会話が1作品につき1、2回登場します。作品後半まで出てこないと少し不安になりますが、見つけたら

「キ、キ、キタ!」

とテンションが非常に上がります。

例えば『重力ピエロ』の場合だと、

「収入があったんだ。ようやく買えたよ」

「それはそれは。探偵も儲かるんですね」

「いやこれは、本業のほうで稼いだんだ」

「あ、ところで、本業って何でしたっけ」

「オートロックの鍵には苦労したけどな」

「オートロック? それ、何のことです」

「君は、泥棒や空き巣についてどう思う」

「泥棒? 空き巣? 泥棒は犯罪ですよ」

伊坂幸太郎『重力ピエロ』

というように、会話の1小節の文字数がしばらく統一されていて、会話のテンポの良さが視覚的に楽しむことができます。

伏線回収

大ファンでありながら私もよくわかっていないのが、

「伊坂作品はミステリーなのか?ハードボイルドなのか?」

という点です。何か事件が起こって謎が生じるたびに、主人公は当事者意識を抱えて悩み、周囲の人間と会話を交わしながら謎の核心に近づいては遠ざかりを繰り返します。

伊坂幸太郎先生は天才なので、伏線回収の腕はもちろん超一流なのですが、

「ミステリー」と断言しにくいのは、探偵もしくは刑事が典型的な役割を果たしているわけではないからではないでしょうか。

伊坂作品には探偵(本業は空き巣)の「黒澤」や刑事の「城山」(『オーデュボンの祈り』に登場)など、存在することはするのですが、

彼らが探偵や刑事として謎に対する推理を披露することはない、というのが本当に面白いところです。

また、いわゆるミステリーでなくとも、すべての小さな物語がリンクしていく様子が丁寧に描かれている作品も多いです。そういう作品の中で個人的に一番気に入っているのが、『フィッシュストーリー』です。伊坂作品に興味を持たれた方は、この作品はぜひ読んでほしいです。

こちらの作品は、伊坂作品が初めての方にもオススメです。

引用の豊富さ

『重力ピエロ』だけで、ガンジー、バタイユ、芥川龍之介、太宰治、マルク・シャガール、ドストエフスキー、ゴダール、清少納言などが引用されています。

伊坂先生はおそらく相当な読書家なので(相当な音楽通でもある)、登場人物が小説の一節を暗唱して引用することが多いです。

普段の会話の中で、

「メロスには政治がわからぬ。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった」

なんていうセリフがとっさに出てきますかね?(笑)

でも、そんな会話が嫌味にもならないし、なぜか不自然さがないのが巧いところです。

初心者の方にまず読んでほしい伊坂作品

『チルドレン』

私が誰かに伊坂作品を紹介するとき、選ぶことが多いのが『チルドレン』です。

非行少年を更生させる仕事をしている「陣内さん」というこれまた強烈なキャラクターが、The Beatlesの名曲Hey Judeを口ずさみながら周囲を巻き込んでいく、幸せな物語です。

アイネクライネナハトムジーク

上で紹介した『フィッシュストーリー』と似たテイストの作品で、独立した短編集に見えた時代、場所がバラバラな物語が収束していく作品です。『フィッシュストーリー』が気に入った方は、こちらもとてもオススメです。

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます。

独特の世界観ですので、入りが少し難しい作家さんではあると思うのですが、この記事で紹介した初心者の方向けの作品などを参考にぜひ、どハマりしてください!

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Lin

Lin

都内でWebエンジニアをやっています。中国語・読書・筋トレが好きです。