【感想】十字屋敷のピエロ|東野圭吾|初期の東野王道ミステリー【あらすじ】

本&映画

こんにちは。

今日は、一時期ハマりにハマった東野圭吾さんの作品を紹介します。

それも、『十字屋敷のピエロ』。

初期の王道ミステリーです。アガサ・クリスティに近いと感じました。

東野圭吾さんの作品は、キャラが立っている最近のミステリの流行り的な作品もあれば、こういった古典的なミステリーもあるので飽きませんよね。

さて、あらすじの紹介です。

あらすじ紹介

上から見ると十字型をしている、凝った建築に住んでいる竹宮産業の創業一族、竹宮家。

十字屋敷には、持ち主の元に悲劇が訪れると言われている、曰く付きのピエロの人形が置かれています。

果たして、悲劇は起こされました。実はこのピエロには感情があり、彼の目から見た事件の様相が読者に断片的に語られます。

どんでん返しも含め、物語全体を通してこのピエロ人形が重要な鍵を握っていました。

感想

今回紹介した『十字屋敷のピエロ』ですが、古典的な本格ミステリー作品で、どんでん返しのあり方はさすがと思わせられました。

トリックはそれほど目新しいものとは言えませんでしたが、物語の筋がよく練られているのと、特筆すべきはピエロの人形からの視点が読者だけに明かされながらストーリーが展開していく点です。

ピエロって、本来は遊園地で子供を楽しませるための存在なのに、なんだか得体が知れず怖いですよね。

私もピエロが怖いです。

物語の登場人物たちもそれなりにピエロを恐れているように見えるのですが、ピエロの具体的な正体は物語で実際にお確かめくださいということで…。

最近の東野作品も好きですが、初期の東野作品、例えば『放課後』『魔球』『宿命』『変身』など、本格ミステリ系の作品もとても好きです。

東野圭吾さんの作品は本当に作風が手広く、器用な作家さんだなと常々感じます。

初期の東野作品は本格ミステリ系が多いように感じますよ。

東野圭吾さんはもともとエンジニア出身の方で、文学からは遠い畑にいらっしゃったと思うのですが、理系の知識を活かした作品を多数生み出すなど、天才ではないでしょうか。

今でも精力的に新作を発表されているので、今後の作品からもファンは目を離せませんね。

関連作品

冒頭でアガサ・クリスティの名前を出したので、一つ彼女の作品を紹介しておきます。

推理小説史に残るとも言われている名作で、同時に数多くの著作があるアガサ・クリスティの代表作の一つでもあります。

『十字屋敷のピエロ』、あるいは初期の東野作品が好きな方は、こちらの作品もお好きかと思うので、合わせてどうぞ。

『アクロイド殺し』

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