僕が初めて本作を読んだのは中学3年生の時ですが、大学生になった今でも度々読み返しています。伊坂先生の作品は、繰り返し読んでも飽きない名作が多いですね。
本作もそのうちの1つです。同じくらいの年代の方や、その時期を思い出したい方にオススメです。
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あらすじ
同じ大学の同じ学部にたまたま集まった、東西南北の名前を持つ4人+1人。
絶世の美女・東堂、熱すぎて煙たがられるも名言を連発する男・西嶋、皆を和ませる雰囲気を持つ女子・南、バランス感覚を持ち合わせ鳥瞰する役割の北村、ギャハハと笑う男・鳥井の5人です。
個性豊かすぎる面々が、大学生活を時に麻雀に興じながら、時にプレジデントマンと戦い、時に超能力と触れ合い、シュールにも面白おかしく過ごすナイスな物語です。西嶋をはじめとして、名言がたくさん登場します。
伊坂ファンの中でも人気が高く、僕の友人でも本書を愛読する人が多いです。
砂漠にも雪を降らせられる、『砂漠』の読みどころとは?
西嶋の名言
個性豊かなキャラクターが多数、そして繰り返し登場する伊坂作品ですが、中でも異彩を放つのが本書に登場する熱男、西嶋です。
キャラクター的にはサンボマスターの山口さんに丸かぶりで、これは友達との間で見解が一致しました笑
彼は世界平和を目指していて、麻雀でも自分の勝機を顧みずひたすら平和(ピンフ)を上がるため負け続けですが、彼の情熱は仲間たちから一目置かれ、冷徹な美人・東堂も動かしました。
彼には名言も多く、ファンはその熱さに惚れ込みます。
その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ。
夢はでかいほうがいいですね。
一見実現不可能そうな壮大な大志を、青少年は抱いてもいいのではないでしょうか。
たとえそれを人に嘲笑されても、冷笑されても。
変な人たちとの交流
大学生になると、胡散臭いビジネスを勧めてくる方が接近してくるという経験を1回ならずしますよね。
そういう人が登場します。
ボーリングで友情をかける緊迫シーンもありましたし、
また、「お前は大統領か?」という謎の質問を通りすがりに掛けてくる、通称・プレジデントマンとの対決もありました。
あるようでないようである体験を繰り返しながらも、「超能力」が自然に登場するのが印象的です。
主人公5人組のメンバーであるほんわか女子・南も、スプーン曲げなどの軽い超能力を操ります。
他の伊坂作品にもささやかな超能力が度々登場するので、伊坂先生自身がおそらくそういうものの存在を否定しない方なんでしょうね。
独自の世界観を持った方とのサシ飲みは最高に楽しいですよね。伊坂先生みたいな方が友達にいたら絶対楽しいと思います(笑)
エピローグ 卒業式
本作は入学に始まり、卒業式で幕を閉じます。
卒業式での校長の言葉が印象的でした。
学生時代を思い出して懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ。
伊坂作品に登場する大人はかっこいい人物が多いですね。過去を美化してオアシスを求めることはしないようにしたいと思います。
先ほど紹介した西嶋の「砂漠の雪」発言と校長の「オアシス」発言が、タイトルの『砂漠』という共通項でくくれるのもとても面白いと思います。
読みどころ満載の名作、ぜひご自分の目でお楽しみください。

Lin

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